この記事で分かること
- 打ち合わせ内容を、決定事項・対応タスク・未決事項へ分ける方法
- 議事録とタスク管理の役割の違い
- 会議後に担当者・期限・次の行動をそろえる確認手順
Web制作の打ち合わせでは、デザインの方向性、必要な原稿、公開日、確認事項など、多くの話題が出ます。会議中は話が進んでいても、終了後に「誰が何をするのか」「何がまだ決まっていないのか」が曖昧なままでは、実際の仕事は進みません。
打ち合わせ後の整理で大切なのは、会話をすべて課題へ書き写すことではありません。決まったこと、対応が必要なこと、まだ判断が必要なことを分け、仕事を進めるために必要な内容だけを課題へ変えることです。
打ち合わせをしただけでは仕事は進まない
議事録が詳しく残っていても、担当者や期限が決まっていなければ、誰も着手しないまま次の打ち合わせを迎えることがあります。
会議後に止まりやすいのは、次のような状態です。
- 決定事項と提案段階の内容が混ざっている
- 誰が対応するか決まっていない
- クライアント側と制作側の作業が区別されていない
- 公開日は決まったが、途中の作業期限がない
- 確認を依頼した相手と次回確認日が残っていない
- 一つの項目に複数人の作業が含まれている
- 会議中に変わった判断の理由が分からない
会議が終わった時点を仕事の区切りにせず、次に動くための情報がそろった時点を整理の完了とします。
議事録とタスク管理の役割を分ける
議事録とTasselの課題は、残す目的が異なります。
- 議事録:会議全体の話題、参加者、決定、経緯を記録する
- 課題:担当者が実際に対応・判断する仕事を管理する
議事録の内容をすべて課題にすると、作業が発生しない発言まで一覧へ並び、本当に対応が必要なものを探しにくくなります。反対に、課題を作らず議事録だけに残すと、担当者や期限を一覧から確認できません。
元の議事録が別の文書や共有場所にある場合は、関係する課題の詳細またはコメントに、会議日、議事録名、参照先など、元の記録へ戻れる情報を残します。Tasselから議事録が自動共有される前提にはしません。
決定事項・対応タスク・未決事項へ分ける
打ち合わせ後は、内容を次の3種類へ切り分けます。
決定事項
参加者の間で合意し、前提として扱える内容です。
- トップページはB案で進める
- 公開日は8月1日とする
- お問い合わせフォームに電話番号欄は追加しない
決定しただけで新しい作業が発生しない場合は、単独の課題にしません。関係する課題の詳細へ前提として反映するか、判断の経緯を残したい場合はコメントへ記録します。
対応タスク
会議後に、誰かが実際に動く必要がある内容です。
- B案の修正デザインを作成する
- 支給原稿をページへ反映する
- お問い合わせフォームの送信テストを行う
対応タスクは、担当者、完了期限、完了条件を設定して課題にします。
未決事項・確認事項
まだ判断や確認が必要な内容です。
- 掲載する実績3件をクライアントが選定する
- 写真素材を掲載できるか確認する
- 公開後の更新担当者を決める
未決事項も、誰かが確認・判断を進める必要があるなら課題にします。状態は「未対応」とし、「未決定」や「確認中」という架空の状態があるようには案内しません。
対応タスクに担当者・期限・完了条件を設定する
会議で「デザインを直す」と決まっても、どの状態になれば終わりかが分からなければ、担当者は着手しにくくなります。
課題には次の内容をそろえます。
- 担当者:実際に作業を進める人
- 完了期限:その課題を終える必要がある日
- 完了条件:何を確認すれば終わりか
- 前提:着手前に必要な情報や決定
- 関連情報:議事録やデザイン、原稿の参照先
たとえば、「B案の修正デザインを作成する」なら、「会議で決まった見出し順と写真変更をB案へ反映し、社内確認に出せるデザインを用意する」と完了条件を具体化します。
会議後の対応タスクには、担当者・完了期限・完了条件・参照情報を設定します。
完了期限をまだ決められない場合は、無理に次回確認日を期限欄へ入れません。決められない理由と次回確認日を詳細またはコメントへ残し、期限未設定の課題を見直します。
未決事項には確認する相手と次回確認日を残す
未決事項を「クライアント確認」とだけ書いても、誰へ何を確認するのか分かりません。
コメントには、次の内容を残します。
- 確認する相手
- 判断が必要な内容
- 確認を依頼した日
- 次回確認日
- 回答を受け取った後の行動
期限欄には、未決事項を解消する必要がある完了期限を設定します。次回確認日は、回答が届いているか確認する日であり、完了期限とは別です。次回確認日はコメントへ残します。
完了期限をまだ決められない場合は、無理に確認日を期限として設定せず、期限を決められない理由と次回確認日をコメントへ残します。
クライアントが実際の選定や確認を行う場合も、チーム内で誰が連絡し、回答を確認し、必要なら催促するかを決めます。クライアントがTasselへ参加している前提にせず、制作側で確認を進める人を課題の担当者として設定します。
Tasselがクライアントへの確認依頼や催促を自動で行う前提にはしません。連絡した日、待っている内容、次回確認日をコメントへ残し、担当者が確認します。
判断の経緯をコメントへ簡潔に残す
決定事項だけを残すと、あとから「なぜその案になったのか」が分からない場合があります。ただし、会話を全文転載する必要はありません。
コメントには、今後の作業や判断に必要な要点を残します。
7月17日の定例でB案に決定。商品写真を大きく見せられ、公開までに新しい撮影を行わず支給写真で進められるため。見出し順を修正して7月21日に再確認する。
判断が変わった場合は、以前のコメントを消さず、新しい判断と変更理由を追記します。経緯を時系列で残すと、担当者が変わった場合や、同じ論点を再確認するときにも判断しやすくなります。
課題詳細のコメントへ、決定日・判断理由・次の行動を簡潔に残します。
複数担当者の作業を一つの課題へ混ぜない
一つの会議から、ディレクター、デザイナー、実装担当者、クライアントなど、複数の作業が発生することがあります。
たとえば、「トップページを修正する」という一件に、次の作業をまとめると進捗が分かりにくくなります。
- ディレクターが見出し構成を確定する
- デザイナーがレイアウトを修正する
- 実装担当者が変更を反映する
- クライアントが最終確認する
担当者、期限、完了条件が異なる作業は、それぞれ課題に分けます。クライアント側の確認は、制作側で連絡と回答確認を担当する人を決めます。
同じ担当者が同じ期限でまとめて完了できる細かな作業まで、必ず分ける必要はありません。課題を分ける判断基準は、大きなタスクを着手しやすい課題へ分ける方法で詳しく紹介しています。
会議後に誰が課題を登録するか決める
「気づいた人が登録する」という運用では、誰かが行うと思ったまま課題が作られないことがあります。会議の終了時に、課題を登録・更新する人を決めます。
登録する人は、すべての作業を担当する必要はありません。会議内容を切り分け、対応する人へ担当を設定します。担当者がまだ決まっていない場合は、誰が割り当てを判断するかを決めます。
登録後は、各担当者が内容、期限、完了条件を確認します。認識が違う場合は、作業開始前に詳細またはコメントを更新します。
課題登録を会議後のいつまでに行うかも、チームでそろえます。会議終了後から当日中など、次の作業が始まる前に担当者へ共有できる基準を決めます。
課題一覧で会議後の対応を確認する
課題を登録したら、一覧で担当者・状態・期限がそろっているかを確認します。
課題一覧では、会議から生まれた対応タスクと未決事項の担当者・状態・期限を確認します。
見るポイントは次のとおりです。
- 担当者が未設定の課題がないか
- 完了期限を決められるのに未設定の課題がないか
- 未決事項に確認する相手と次回確認日が残っているか
- 一つの課題に複数担当者の作業が混ざっていないか
- 決定事項が関係する課題へ反映されているか
一覧を整えることが目的ではありません。担当者が次に動けるか、未決事項を誰が進めるかを確認します。
次回の打ち合わせでは未決事項と前回から残っている対応を確認する
次回の打ち合わせで前回の議事録を最初から読み直す必要はありません。前回から残っている未決事項と、期限や判断の調整が必要な対応タスクへ対象を絞ります。
確認するのは次の内容です。
- 前回未決だった内容に回答が出たか
- クライアントから必要な資料や確認が届いたか
- 期限までに完了が難しい課題がないか
- 新しい判断が必要になった課題がないか
- 完了条件や担当者を変える必要がないか
回答が出た未決事項は、コメントへ結果を残し、必要な作業を開始します。未決事項の確認・判断が完了し、追加の作業が発生しない場合は、結果をコメントへ残して「完了」にします。作業が残る場合は、その内容に合う状態と担当者へ更新します。
打ち合わせ後の整理手順
会議終了後は、次の順で整理します。
- 議事録から、決定事項・対応タスク・未決事項を分ける
- 作業が発生しない決定事項は、関係する課題の詳細またはコメントへ残す
- 対応タスクを、担当者・期限・完了条件ごとに課題へ分ける
- 未決事項は「未対応」で登録し、確認を進める担当者を決める
- 完了期限と次回確認日を分けて記録する
- 元の議事録へ戻れる情報を詳細またはコメントへ残す
- 課題一覧で担当者・状態・期限を確認する
- 次回の打ち合わせでは、未決事項と前回から残っている対応だけを確認する
この手順を長い事務作業にしないため、会話の全文ではなく、仕事を進めるために必要な情報だけを課題へ残します。
メールやチャットなど複数の連絡手段から課題を集める方法は、メールやチャットに散らばったタスクを整理する方法で紹介しています。外部への確認が長く続く場合は、返答待ちのタスクを忘れないための確認ルールも参考にしてください。
まとめ
Web制作の打ち合わせ後は、内容を決定事項・対応タスク・未決事項へ分けます。議事録には会議全体を残し、Tasselには担当者が対応・判断する仕事を課題として登録します。
作業が発生しない決定事項は、関係する課題の詳細やコメントへ前提として残します。対応タスクには担当者・完了期限・完了条件を設定し、未決事項は「未対応」で登録して確認を進める担当者を決めます。
完了期限と次回確認日を分け、判断の経緯と元の議事録へ戻れる情報を残します。次回の打ち合わせでは全議事録を読み直さず、未決事項と前回から残っている対応だけを確認すると、会議内容を次に動ける仕事へつなげられます。